よかった感覚だけ残っててまったく言語化できない
三好さんとこの日曜日 (Spirits neko comics)
- 作者: 三好銀
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1992/12
- メディア: 単行本
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あらすじ
夫婦と猫一匹の何気ない日曜日を描いた連作短編集。
感想
小唄の発表会を聞きに行くと約束してしまったので出かけようとするが、直前になって女の方がふとんに入って「やっぱり行きたくない」等、よくありそうな夫婦の掛け合いに猫が絡んで、小気味よく話が続いていく。
その間に、ノスタルジックな話が挟まる。天井から前の住人のオルゴールが見つかる話とか、一年前に何か言いかけた言葉を思い出そうとして一年前と同じように過ごしてみる話とか、空いてるアパートにこっそりしのびこんで過ごす話とか。
くだらなく何気なく生きた日曜日でも一日として同じ日はなくて、その分だけ着実に寿命は短くなって帰れない過去が増えていくんだと思った。