半月ぐらいかけて読んだ。村上春樹訳で、むちゃくちゃ長いあとがきが書いてあった。村上春樹ってやっぱり文学に精通しているんだなと思った。当たり前なのだが。
主人公のマーロウが、スマートそうな名前の割には頑固だったり暴力的だったりしておもしろかった。村上春樹が翻訳しているだけあって、コーヒーを飲んだりギムレットを飲んだりとおしゃれな感じですごしていて、 村上春樹はこのあたりから自分の作風を作り上げたのかなと思った。ウィキペディアによると、自分の人生にもっとも影響を与えた作品の一つとして挙げているらしい。
村上春樹は『カラマーゾフの兄弟』と『グレート・ギャツビー』と本作を、もっとも影響を受けた作品3作として挙げており、『羊をめぐる冒険』の物語も本作の影響をよく指摘される。
貼り付け元 <https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E3%81%84%E3%81%8A%E5%88%A5%E3%82%8C>
中盤のウェイド夫妻が物語に絡んできたあたりから話がおもしろくなって、一気に読めた。アイリーン・ウェイドはすごく美人に描写されていて、実際に見てみたいと思った。
村上春樹曰く、チャンドラーにはフィッツジェラルドと共通するところがあるそうだ。僕はグレート・ギャッツビーを読んだけど良さがわかっていない。ロング・グッドバイもおもしろく読むことはできたものの、単純にミステリーとして読んだだけで、村上春樹のように深いところで良さはわかれていない気がする。そのあたりの感性に欠けるんだろうな。村上春樹はあとがきで良さをむっちゃ書いていたが、実感としてわからなかった。
ウィキペディアによるとハードボイルド小説の定番になったぐらい影響を与えたそうだ。これがいわゆるハードボイルド小説だったのか。あまりにおしゃれで自分の持っていたハードボイルドのイメージとは違っていた。シン・シティのザッツ・イエロー・バスタードがいちばんイメージに近い。
ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)
- 作者: レイモンド・チャンドラー,村上春樹
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/09/09
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