年上の人 バスティアン・ヴィヴェス

バスティアン・ヴィヴェスはポリーナを読んではまって以来全部読んでいる(ラディアン以外)。ラディアンはお母さんがエロいことぐらいしか覚えていない。

 

バスティアン・ヴィヴェスの描く、いろんな関係性が重なり合った人間関係が好きだ。ポリーナでは、バレーの生徒であるポリーナと教師のポジンスキーは、ただ生徒と教師であるだけでなく、父と娘、男と女等のいろいろな関係を重なり合わせて描かれていた。同じように、年上の人でも、主人公のアントワーヌにとって父母の友人の娘であるエレーヌは、友人でもあり、姉のような存在でもあり、恋人としても描かれていた。というか帯にそうやって書いて売り出されている。

 

年上の人にはあからさまにエロいシーンが結構あって、そこがこれまでの作品とちょっと違った。ウエルベックとヴィヴェスを通してしかフランスをほぼ知らないのだが、フランスの女性はこんなにフェラチオをするのだろうか。

 

全体的に絵も物語も淡泊なのだが、最後にちょっと劇的なシーンももってきていて、そのあたりはさすがだ。普通に良作だった。

  

年上のひと (torch comics)

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ポリーナ (ShoPro Books)

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