2020-01-01から1年間の記事一覧

弐瓶勉を読む ~シドニアの騎士とゾンビ化するヒロイン~

私は以前、弐瓶勉の作品に共通して登場するモチーフや展開について分析した。その中で、サブ主人公の位置にいたキャラクターがヒロインと性的に結ばれることで物語が終わるという結末が、初期の長編3作品(「BLAME!」、「ABARA」、「バイオメガ」)に共通し…

弐瓶勉を読む ~アバラのよみかた~

「アバラ」は、弐瓶勉の2作目の長編で、全2巻からなるSFバトルマンガであり、チェンソーマンの作者である藤本タツキが「チェンソーマンは「ポップなアバラ」を目指して描いている」と述べたことで興味を持った方も多いかと思う。 「チェンソーマン」300万…

弐瓶勉を読む ~天国から見たBLAME!~

弐瓶勉の「BLAME!」はマンガとしては珍しいハードSF的世界観で有名な作品であり、巨大な建造物等に代表される圧倒的なスケール感や、トーンで覆いつくされた真っ黒な画面や、想像の余地を残した意味深なストーリー等で話題になることが多い。今回は、今までB…

弐瓶勉を読む

弐瓶勉は自分が最も好きな漫画家だったのだが、シドニアの騎士ぐらいからそれまでの作品ほどはまれなくなった。自分が昔の弐瓶勉のどこが好きで、なぜ好きじゃなくなってしまったのかを考えた。 方法として、弐瓶勉の作品に共通して登場するモチーフについて…

スペクトラルウィザード 最強の魔法をめぐる冒険 模造クリスタル

スペクトラルウィザードの続編があるとはまさか思っていなかったのでほんとにうれしかった。前作はここ最近で一番好きなマンガだった。今作は前作よりももっとエンタメ感が強いように思ったが、心にささる心情描写もあって前作に負けず劣らずよかった。 今作…