2019-01-01から1年間の記事一覧

深夜特急 沢木耕太郎

読んでると昔した一人旅行を思い出して懐かしくなった。これまで一人旅行したのは鎌倉、諏訪、東北の三回で、どれも1~2泊ぐらいの小規模なものだった。その中では諏訪の旅行が一番印象に残っている。電車の扉が押ボタン式なのを知らないで扉の前で待って…

幻獣辞典 ホルヘ・ルイス・ボルヘス

辞典という題名がついているものの、掲載されている幻獣は西洋系が中心だった。言語的な問題から仕方ないのか、日本の妖怪系はまったく収録されていなかった(ぬりかべとか)。収録の基準もあいまいで、カフカやC・S・ルイスの想像した動物は細かく収録され…

インド・カレー紀行 辛島昇

インド料理というとカレーぐらいしかしらないが、この本によるとカレーとはイギリスがインドを植民地支配していた時代にイギリスで生まれた料理であって、インドにはカレーという料理はなく、むしろすべてがいわゆるカレー味のスパイスの組み合わせで味付け…

ロリータ ウラジーミル・ナボコフ

ロリータは確か大学生の時に一度読んでいて、社会人になってからも読まないものの本棚に並べていたが、なぜかもう一度読みたくなった。 ロリータは最初読んだときはやたらエロいなとか、衝撃的な場面があったなとかぐらいの印象しか覚えておらず、終盤は早く…

年上の人 バスティアン・ヴィヴェス

バスティアン・ヴィヴェスはポリーナを読んではまって以来全部読んでいる(ラディアン以外)。ラディアンはお母さんがエロいことぐらいしか覚えていない。 バスティアン・ヴィヴェスの描く、いろんな関係性が重なり合った人間関係が好きだ。ポリーナでは、バ…

素粒子 ミシェル・ウエルベック

ウエルベックにドはまりしている。この本もおもしろかった。でも個人的にはプラットフォームの方がよかった。素粒子は登場人物が多く、それによって登場人物当たりの描写量が少なくなってしまって、深く感情移入する前に物語が進んでいってしまった感じがあ…

物語 シンガポールの歴史 岩崎育夫

歴史系の新書だが不思議と文章に熱があってすごくおもしろかった。 シンガポールの特徴の1つは、通常とは異なる順序で国家が形成されたことだと理解した。 通常は、最初に集落があり、集落の中から長が生まれ、その長を中心に集落が発展し国家が形成されて…

ボヴァリー夫人 フローベール

ボヴァリー夫人の小説はユイスマンスのさかしまの中で褒められていたので興味をもって購入した。さかしま以外でも言及がなされていたように思う。なんでもフランス近代小説の祖と言われているらしい。 実際おもしろくて、実家に帰る前日から読み始めて3日で…

さかしま J・K・ユイスマンス

ウェルベックの服従の主人公がユイスマンスの研究者の設定で、それで気になって読んだ。1か月ぐらいかかった。 話の展開に重きが置かれておらず、主人公が部屋の中で音楽や本や香りや色などに関する趣味をひたすら披瀝していく本だった。いかにも退屈そうだ…

ロング・グッドバイ レイモンド・チャンドラー

半月ぐらいかけて読んだ。村上春樹訳で、むちゃくちゃ長いあとがきが書いてあった。村上春樹ってやっぱり文学に精通しているんだなと思った。当たり前なのだが。 主人公のマーロウが、スマートそうな名前の割には頑固だったり暴力的だったりしておもしろかっ…